AGA治療薬「ザガーロ」とは?
AGA治療薬のなかでも新しい薬がザガーロです
2000年前後から、画期的ともいえる効果に期待できるAGAをはじめとした薄毛症状改善薬が複数登場し始めました。
本当に効果のある毛生え薬が発明されれば、それは歴史的発明であるともいわれ続けていた中、それまでの概念を覆す衝撃的な存在として大きな話題になりました。
ザガーロは、そんな中でも比較的近年に発売された、新しい薬です。
すでに多くの有効性に期待できる薬がある中、あえて登場した形です。
もちろんそこには、理由があります。
従来トップクラスに有効とされていた定番薬を、上回る効果も期待できるという点です。
その特徴は国際的な共同試験においても確認されているほどで、薄毛改善にさらなる希望の持てる存在となっています。
形状は小型のカプセルタイプで、継続服用しやすいのが特徴です。
より強力な効果に期待したいのであれば、続ける価値は大いにあるといえます。
ザガーロという商品自体は、前述の通り登場して間もない存在です。
承認が2015年9月28日で、発売はさらに先でもあるほどです。
ですが、同様の成分や効能を持ち合わせた薬は、さらに以前より存在していました。
2001年にアメリカで登場した、アボルブという薬です。
これは前立腺肥大の薬として誕生したもので、当初AGAには関係がありませんでした。
ところが、使用される中で薄毛改善の有効性が発見され、薄毛改善薬の研究が進められたそうです。
そして2009年、世界で最初に韓国でAGA改善薬としての承認が下り、「アボタード」の商品名において、新たな薄毛改善へ役立つ存在として注目されはじめました。
これが、現ザガーロ誕生へと繋がった訳です。
近年は世界85ヶ国以上で、多くのAGAに悩む男性患者を助ける新薬として重宝されています。
【認知度】
世界300万人以上が使用し、その効能を役立てているそうですが、日本国内においては、まだそこまで有名といえないかもしれません。
理由としては、まず前述の通り、登場してまだまだ間もない薬である点です。
さらに2016年初旬現在、情報は公式に公開されているものの、発売に至っていないのが現状でもあります。
そのため一般層のみならず、AGAに悩みを抱えている人でも、まだ知る人は少なくないかもしれません。
そして次に、AGA改善薬の定番的存在は、別にあるということです。
流星のごとく現れ、衝撃的な新薬として脚光を集めたフィナステリド含有薬と比べれば、やはり認知度は劣るのです。
またザガーロは、医師の処方が必須となる薬です。
手に入れるには、AGAを取り扱っており、さらにザガーロが導入されている専門クリニックでなければなりません。
まだ発売に至っておらず、さらに市販薬として目にする機会がない訳です。
認知度は比較的低いことが予想されます。
とはいえ、認知度が低いからといって軽視するべきではありません。
AGA改善薬界における先行薬である、フィナステリド以上の効果も期待できるためです。
そういった意味では、今後シェアを大きく広げる薬にもなるかもしれません。
【種類】
同じザガーロでも、「ザガーロカプセル0.1mg」「ザガーロカプセル0.5mg」の2種類があります。
どちらも同じ有効成分が含まれており、AGA改善効果を期待できます。
ですが名称の通り、含有される有効成分量が異なります。
またもう一点、見た目の違いもあります。
前者0.1mgタイプは淡橙色、そして後者0.5mgは淡紅色の軟カプセルとなっています。
大きさは約19.3mgと、どちらも同じです。
その他、ザガーロ開発の元になった前立腺肥大薬アボルブやアボタードも、同じ成分や効能を持つため、種類の一つとして挙げられるかもしれません。
ザガーロの有効成分は、デュタステリドです。
AGAの原因に直接訴えかける作用があるため、治りにくい男性型症状も高い確率で改善へと繋げられます。
同様に、アボルブやアボタードも同成分を含んでいます。
効果・効能については、後述にて説明しています。
AGAを根源から改善へ近づけるのは、フィナステリドとも同じです。
ですがザガーロのデュタステリドは、より幅広い効果に期待できるため、フィナステリドで効き目を実感できなかった場合も、希望を持てる存在となります。
そのため専門の病院では、状況により処方を切り替えるケースも考えられます。
いずれにおいても、医師の処方できる安心感ある薬なので、安全に役立てられます。
男性ホルモンが関与した薄毛は、従来改善が難しい症状とされていました。
そんな中画期的な存在となったのが、5α還元酵素阻害薬とも呼ばれるフィナステリドです。
ジヒドロテストステロンへの変化を根本から阻害するため、AGAの仕組みそのものを妨げることができ、高い確率で改善に繋げられるためです。
服用タイプであるため、成分をしっかり患部まで届けやすいという点も、特長的な部分です。
そんな効果的な存在がありながら、新たにデュタステリドを含むザガーロは登場しました。
デュタステリドの効果・効能も、実はフィナステリドとほとんど変わりません。
5α還元酵素阻害により、ジヒドロテストステロンの生成を妨げます。
そのため、同様に5α還元酵素阻害薬とも呼ばれています。
ただ特徴的な違いとなっているのが、阻害できる5α還元酵素の幅です。
フィナステリドが阻害できるのは2型5α還元酵素だけですが、デュタステリドに関しては、もう一つ存在する1型5α還元酵素までにも併せて作用します。
2型への有効性に関し、フィナステリドと比べ約3倍、そして1型へは約100倍ともいわれており、高い有効性が期待できます。
加えてレセプターの占有率も高いため、医学的な観点からデュタステリドはフィナステリド以上にジヒドロテストステロン産生を強力に抑制するといわれています。
こうしたさらなる効果が、フィナステリドという確固たるAGA改善薬がシェアを誇る中、新たにデュタステリドを主成分としたザガーロ登場の情報が注目を集める理由なのです。
AGA治療薬の2トップを比較【サガーロ・プロペシア】
従来のAGA治療ではプロペシアを処方していましたが、ザガーロが発売され大きな話題となりました。2つのAGA治療薬は類似点が多く、利用者側からみると違いが分からないこともあります。そこで、ザガーロとプロペシアの特徴を比較してみました。
ザガーロ | プロペシア | |
薬剤の特徴 | 長楕円形軟カプセル剤
色は不透明な薄いオレンジや赤 全長「19.3mm」厚さ「6.6mm」 |
円形錠剤
薄い赤色のフィルムコーティング 直径「7.2mm」厚さ「3.5mm」 |
主成分 | デュタステリド | フィナステリド |
単回投与における血中濃度の変化 | ①Tmax 1.5時間(0.7~6.0時間)②T1/2 41.12時間 ±14.96時間
※0.5mgを1カプセル服用した場合 |
①Tmax 1.36時間 ±0.92時間②T1/2 4.15時間 ±0.26時間
※1mgを1錠服用した場合 |
効果効能(薬剤添付文書内記載) | 男性型脱毛症 | 男性型脱毛症の進行遅延 |
阻害可能な酵素 | Ⅰ型・Ⅱ型の5aリクターゼ | Ⅱ型5aリクターゼ |
デザイン |
引用元:AGAの教科書 |
引用元: w clinic annex |
①Tmax=最高血中濃度到達時間
②T1/2=血中濃度が最高値の半分になるまでの時間
AGA改善の効果が期待できる点では、サガーロとプロペシアは同じだと言えます。しかし、主成分や薬剤の形状など様々な点が異なり、症状によって服用を分ける必要があるでしょう。どの治療薬を選ぶのか、医師の判断が必要となるので必ずAGA専門クリニックで相談しましょう。
サガーロを入手するためには、クリニックで医師の診察を受けて処方してもらう必要があります。
なぜなら、サガーロは医薬品であり、人体に一定の効果をもたらす成分が含まれているものであり、素人の判断で使用するには危険が伴うからです。
自分から医師にサガーロについて質問をしてみることは可能ですが、きちんと判断をあおがなくては使用することすらできません。
この決まりは、使用者の健康を守るためのものであるため、順守するべきルールであるといえます。
とはいえ、きちんと医師に処方してもらうことができれば、安全性を心配する必要はありません。
登場したばかりの新薬というのは、改良を重ねられた歴史ある薬と異なり、何かと大小問わず問題が起きやすいです。
ですがザガーロについては、そこまで心配いりません。
安心感が感じられる特徴が、いくつか伴うためです。
まず一つに、厚生労働省から製造販売承認を受けている、正規の医薬品であるということです。
日本は世界的な観点から見ても、安全性に高い意識を持つ国です。
そんな日本が誇る機関から認可を受けているため、重大な危険性等への心配はほぼ必要ないといって良いでしょう。
また、ザガーロとしての登場は近年ですが、別名称では古くから使用され続けているということも、安心感に繋がるポイントです。
例えば、従来よりデュタステリドの作用を活かして作られていた前立腺肥大薬アボルブは、2001年から現在に至るまで、安全な薬として世界約102ヶ国での実績を誇ります。
そしてAGA改善薬としても、韓国で2009年から活用され続けています。
国内におけるAGA治療薬として新しい存在であっても、実際は比較的長い歴史を持っているのです。
そしてさらに、厚生労働省が認可した薬であるため、医師処方のもと手に入れられる薬でもあります。
偽造品や悪質品である危険性はほぼなく、また処方に併せて、服薬指導や副作用に関する注意なども受けられます。
AGAやEDなど、男性特有の症状に関する薬は、何かとインターネット上で偽造品が出回る傾向も見られます。
その点、医師処方必須である状況は、そうした業者に騙される心配を低減してくれるポイントといえるのです。
価格について
購入や使用を検討する人にとって、金額は気になる面でしょう。
ですが残念ながら、2016年初旬現在において、まだ正確な額は発表されていないのが実際のところです。
そのため処方の機会があれば、都度担当の医師から直接説明を受けるようにしてください。
ただ、効果・効能がフィナステリドと近いことから、フィナステリド含有のAGA改善薬と似た額になることも予想できます。
例えばジェネリックでない正規フィナステリド含有薬においては、1mgタイプ28錠入りで6,500円、140錠セットで30,000円が目安となっています。
そのためザガーロの販売額も、だいたいこのあたりの料金と考えておくと良いかもしれません。
いずれにせよ、正確な金額の事前確認についてはメーカー発表を待ちましょう。
サガーロが処方されるまでの流れ
健康上問題なく、ザガーロの服用が可能とわかれば医師に処方してもらえます。ここでは、ザガーロを処方してもらうまでの流れと、事前の確認事項をいくつか記載しておきます。
ザガーロの処方に予約は不要
通常の診療所では、事前の予約が必要になることも多く、いざ来院しても長時間待つことが多々あります。しかし、AGA専門クリニックでは事前の予約は不要、当日来院でも待ち時間の発生がほとんどありません。来院から問診を経て、処方箋をもらうまで約10分程度で済みます。
ザガーロの処方に保険証は不要
AGA治療に関する診療は、保険適用外となるため保険証の提示は必要ありません。全額自己負担となりますが、来院のたびに保険証の提示を求められる煩わしさは無くなります。また、保険証を忘れたと焦ることもなくなるので、通院にかかる手間が省けて楽になります。
ザガーロの処方時間を短縮するコツ
少しでも早く診療を済ませたい方は、事前に問診票のダウンロードを行ないましょう。プリントアウトして自宅を済ませておけば、来院の際手続きがスムーズに行なえます。通常でも10分前後の診療が、さらに短縮化されることもあります。
フィナステリドと似た作用に期待できる薬であると共に、実は服用方法や注意点も近いものとなっています。
そのため以前にフィナステリド含有薬を使用した経験がある場合は、治療に取り入れやすいでしょう。
まず服用方法ですが、1日1回、1錠を服用する形となります。
食事に影響されないため、時間帯は都合のよいタイミングで問題ありません。
ただデュタステリド濃度は安定したほうが効きやすいため、自分で時間を決めて続けるとより理想的です。
ポイントは、継続服用が大切である点です。
12~24週で効果が現れるという臨床データがあり、基本は6ヶ月に及ぶ継続服用が必要とされています。
数日服用が休止されるだけでも効果に影響があるため、飲み忘れのないよう気をつけましょう。
また、カプセル状態のまま飲む分には問題ありませんが、カプセルを割って飲んだ場合、口内に刺激を感じる場合があります。
効き方にも影響が懸念されるので、そのまま飲むよう徹底してください。
副作用も、フィナステリドに近いものがあります。
ですが、多少起こりうる副作用項目が増えるため、使用時にはかならず覚えておくよう心がけましょう。
例えば、性欲減退や勃起不全、肝機能異常、そしてザガーロ特有の、乳房障害が挙げられます。
乳房障害には、主に女性化乳房・乳頭痛・乳房痛・乳房不快感などがあります。
いずれも生死に関わるようなケースは稀ですが、現れた場合は使用を中断し、医師に相談することが望ましいです。
また、ザガーロはAGAこと男性型脱毛症向けの薬であるため、女性は使用できません。
さらに妊婦や産婦、授乳婦が取り扱う場合、胎児や乳児に生殖器異常を及ぼす可能性も懸念されます。
服用どころか、触れるだけでも成分は取り込まれるため、気をつけましょう。
カプセルを割って、成分が空気中に舞うだけでも影響は考えられるため、使用男性も取り扱いへの注意が欠かせません。
そして、20歳以下男性の使用は基本的に推奨されていません。
安全性が確立されていないので、処方自体もされません。
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